小さな人たちは、絵本がお好きですよね。
大人になっても、なぜか絵本は気になるものですよね。
絵本の世界には、長い間愛されている作品がたくさんあります。
親子孫三代にわたって愛される作品も、少なくありません。
しかし逆の見方をすると、こうした絵本は、近頃はどちらかというと手に取られる機会が減ってきたことも、事実です。
最近話題になっている絵本と比べると、
色合いや華やかさがおとなしかったり、
言葉遣いがいつもの話し言葉と違って難しく感じたり、
コミックのようなコマ割りや擬音の書き込みなどがなかったり……
ちょっと、手に取りづらいのかもしれませんね。
けれど、そこには、
クラシックカーのような、興味のない人が見てもどこか美しく感じるフォルムや、
クラシック音楽のような、そこに流れているだけで場をつくり出す雰囲気や、
クラシックレース(競馬)のような、とりあえずこれだけは見ておこうと思わせる力が、
あるように思うのです。
小さな人たちが成長していき、「もう自分は子どもじゃない」と感じたときに本棚の中身の整理をはじめても、それでも「これは絵本だけれど残したい」と思ってもらえる、大人になっても本棚の片隅にまだ並んでいる奥深さを持つ絵本。
そんな「クラシック絵本」への入り口となることができるよう、この絵本が「誰に」「どんなところが」「なぜ」おすすめなのかをご案内していきたく思っております。